「嫌われる勇気」~自己啓発の源流「アドラー」の教え~
ロングベストセラー、「嫌われる勇気」
誰もが周りの人間関係で、嫌われることに対して敏感に反応し、嫌われないためにはどうすればいいかを考えながら生きていると思います。
嫌われることを好む人なんていないのではないのでしょうか?
嫌われるのが嫌なのに、嫌われる勇気を持てだと(; ・`д・´)
意味がさっぱりわからない!!
これは読むしかないなと手に取りました(^^♪
著者情報
岸見一郎
哲学者。
京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。
専門の哲学(西洋古代哲学、特にプラトン哲学)と並行して、アドラー心理学を研究。
精力的にアドラー心理学や古代哲学を執筆、講演活動を行う。
そして精神科医院などで多くの青年のカウンセリングを行う。
日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問。
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え [ 岸見一郎 ]
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 心理学 > 心理学
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 1,650円
本の概要・この本を読んで欲しい人
この本はアルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を青年と哲人の対話、物語形式でまとめているものです。
「すべての悩みは対人関係の悩みである」と本書では綴っている通り、今を生きているすべての人が必ず何かしらの悩みを抱えていると思います。
今何らかの問題を抱えてとても悩んでいる、今の自分を変えたいと思っている人に読んでもらいたい本です!!
原因論と目的論
アドラー心理学では「過去の原因」ではなく「今の目的」を考える
「~だからできない」ではなく「~したくないから不安という感情を作り出している」
例えば引きこもりの人がいたとします。
その人は不安だから外に出られないというかもしれません。
これは原因論で不安が原因で外に出られないということにするのです。
アドラーの目的論は「外に出たくないから、不安という感情をつくり出している」
と考えるのです。
今までに考えたこともありませんでした!!
それと同時になるほどなと。
大抵の人は原因論で行動しているのではないでしょうか?
大切なのは何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うか
何が与えられているか=原因論
与えられたものをどう使うか=目的論
ネガティブ思考とポジティブ思考にも関係しているといえるのではないでしょうか?
「~だからできない」は原因論。
「~だからこうしよう」は目的論。
全ての悩みは「対人関係の悩み」
アドラー心理学の本質的な部分で、今悩んでいる全てのことは対人関係であるということです。
小さな悩みでもいいので今悩んでいることを考えてみて下さい。
今日はどの服を着ようかな ⇒ 周りの目が気になる
会社に行くのが嫌だな ⇒ 人間関係が上手くいってない
LINEの返信がない ⇒ 嫌われたのではないか
いくつか例をあげてみましたが、おそらく思いつく悩み事は全て「対人関係の悩み」なんですね。
アドラーはこう言っています。
「悩みを消し去るには、宇宙のなかにただひとりで生きるしかない」
極論ではありますが、その通りだなと思いました(^^;)
他者の期待を満たすために生きているのではない
他者からの承認を求め、他社からの評価ばかり気にしていると最終的には他者の人生を生きることになる。
この辺りを読んだときに、「嫌われる勇気」の意味が少しづつ分かってきた気がしました。
アドラーは自分の課題と他者の課題は分離すると言っています。
他者の課題には踏み込まない
自分の課題と他者の課題は別物で、例えば自分が他者の為に何かをしてあげたとして、それに対して他者が何の反応もしてくれない。他者は変わろうとしない。
これは、自分が他者の為に何かしてあげたということは自分の課題であって、それに対しての他者の行動は他者の課題ということです。
まとめ
この本を読んでみて、はじめてアドラーを知り、その哲学にとても興味を持ちました。
すべてのことをなるほどなと理解できるほど簡単なものではなく、考えさせられることも多かったですが、今をもっと大事にしないといけないと思わされる本でした。
この本を読んで自分の中の変化したこと
以前は誰かの為に何かをしてあげた時に見返りを求めていた。
「~してあげたの」にとか「~したんやから」なんて感じに。
多くの人はそう思いがちではないでしょうか?
でもそれって自分が相手に勝手にしてあげただけで相手が求めている事でもなければ、頼んだことでもないんです。
自分が相手にそうしたいのでしてあげただけなのだから、その見返りを求めてはいけないんですよね。
もしそれを求めてしまったら他人の課題に踏み込んでしまっていることになってしまいます。
相手に何かしてあげたのは自分の勝手で、自分の課題。
そこからどうするかは相手の課題。
見返りを求めるのなら、他者に関わるべきではないということです。
ギブアンドテイクではなくギブアンドギブ。
求める人間でなく与える人間になりたいですね(^^♪